育児をしながら働き続ける事は、多くの親にとって大きな課題である。しかし、国は様々な支援制度を整備しており、これらを活用する事で仕事と育児の両立が可能になる。最も基本的な制度が「育児休業制度」である。子供が1歳になるまで、父母ともに取得できる休業制度で、保育所に入所できないなどの事情がある場合は最長2歳まで延長が可能だ。育児休業中は「育児休業給付金」が支給され、休業開始から180日目までは賃金の67%、それ以降は50%が雇用保険から給付される。この制度により、収入の大幅な減少を防ぎながら育児に専念できる。
「産後パパ育休制度」も2022年に新設された。子供の出生後8週間以内に、最大4週間まで取得できる男性向けの休業制度で、通常の育児休業とは別に取得可能だ。分割して2回まで取得できるため、柔軟な働き方が実現できる。父親の育児参加を促進し、母親の負担を軽減する事が目的である。職場復帰後も「短時間勤務制度」が利用できる。3歳未満の子供を養育する労働者は、1日の所定労働時間を原則6時間に短縮できる。また、「所定外労働の制限」により、小学校就学前の子供を養育する労働者は、残業を免除してもらえる。さらに、「時間外労働の制限」や「深夜業の制限」も設けられており、育児との両立がしやすい環境が整えられている。
「子の看護休暇制度」も重要な支援だ。小学校就学前の子供が病気やケガをした際、年間5日まで(子どもが2人以上の場合は10日まで)休暇を取得できる。時間単位での取得も可能で、急な発熱などにも対応しやすい。経済的支援としては「児童手当」がある。0歳から中学校卒業までの子供を養育している家庭に支給され、子供1人あたり月額1万円から1万5千円が給付される。また、保育料の無償化制度により、3歳から5歳までの子供の幼稚園や保育所の利用料が無料となっている。